M

At sit eleifend efficiendi, utroque forensibus vel eu. Eros mandamus ad nam. Ad natum virtute pro, dicit scripserit nec cu et qui dicat.

Follow me:
Tw        Be        Fb        Pin


レコフェスへ行こう!

外でビールを飲んで、陽気な仲間とワイワイ。フェスってサイコーーー!!!

 

いや、違う。

今日お話するフェスは皆んなでワイワイのそれとは真逆の、陰険で殺伐とした、そして静かなる熱気と闘志が渦巻くフェス。

 

全国の様々なレコード屋が集まる合同販売会。そう、それがレコード・フェスティヴァル。通称レコフェスだ。

 

ソウルやファンクのレコードに夢中だった若き頃、僕もレコフェスなる催事に行ってみた。

インターネットも今ほど普及してなかった時代。(単に僕が使いこなしてなかっただけかも)

どうやってその情報を知ったのか?バナナレコードかグレイテスト・ヒッツでチラシを貰ったような?

場所は栄の明治生命ビルの上の方だった気がする。

暑い日でクーラーが心地良かった。

 

ズラリと並んだ大量のレコードとCD。

それぞれのお店がセクションごとに分かれており、その中に各々の店のセレクションが並べられているのだ。

ロックが強い店。ソウルやジャズが自慢の店。プライスカードの違いもジャンルの並びも店の個性だ。

 

当時ファンク小僧だった僕は「SOUL/FUNK」や「BLACK MUSIC」の見出しを頼りに、片っ端から各店の品揃えをチェック。

 

日本のレコフェスはレジが1箇所に集約されており、どの店の商品でもまとめて最後に会計だ。

欧米諸国のレコフェスでは各店のセクションごとの会計。陳列されたレコード箱の奥に店主がいて、そこでそのまま支払いを行う。

なので後から同じ商品が登場して、「あ!こっちの店のほうが安いやん!」みたいなことが起こる。

まとめて会計の日本のレコフェスは、後から好条件の同じ物が見つかればそっちに換えれば良いだけなので、お客さんには優しいと思う。

 

片っ端からお目当てのコーナーを掘り進み、気になるレコードを目一杯抱えた僕は、会場の隅の方へと身を隠し、電卓を弾きまくるのだ・・・

アルバイトで稼いだ軍資金と、物欲との壮絶な戦いに敗れたレコードたちを丁重に元の場所へ戻し、良い物を手にした達成感と、泣く泣く諦めたレコードに後ろ髪を引かれながらレジへ向かうのだ。

 

ちなみに、キャンセルのレコードは自分で戻さず、スタッフに託すのがマナーなので、昔の僕みたいに勝手にやらないよう気をつけてほしい。

レコード屋で働く今だから分かるのだが、お客さんが各々元に戻すと別のジャンルに紛れ込んでしまったり、最悪の場合別の店の箱に混じってしまったまま、遠くの他店まで持って帰られてしまうことも・・・

ウェブショップと並行販売もしている店もあるので、商品がなくなったら困っちゃいますよね。

「キャンセルのレコード戻しはスタッフに」を肝に銘じておこう。

 

 

 

そんなワクワクのレコフェスだが、いくつか気になる点もある。

まず年齢層が高い。高すぎる。

僕もここ数年足を運んでいないのでいい加減なことは言えないのだが、当時からお客さんの年齢層は高かった。

若者よ!うかうかしてると良いレコードをおじさんどもに獲られるぞ!

 

もう一つ、空気が殺伐としている。

私語を許さない感じというか、冒頭の皆んなでワイワイのフェスとは程遠い空気なのだ。

もちろん皆んなでワイワイする場所ではないのは確かだが、レコード選びは狩猟ではない。

同業者と獲物を奪い合う場所ではないのだ。

「あ!これあった!」、「これ最高だよね~」みたいな話をしながら、お気に入りのレコードを和気あいあいと選びたい。

 

最後にもう一点。

基本的に試聴が出来ない。

知らないレコードは買う前に一度聴いてみたい。これは多くの人が感じることで、試聴が出来ないことはビギナーやライトユーザーを遠ざける要因の一つに思える。

若き僕もこれには困った。今ならスマホが解決してくれるかも知れないが、当時は気になるレコードがあっても、それを買って家に帰るまでそれを聴くことが出来なかった。

 

 

 

 

 

そんな若者に厳しいように感じるレコフェスだが、もちろん良いこともたくさんある。

レコードが一度に大量に見られることは一番のメリットだけど、僕には忘れられない出来事がある。

毎年レコフェスに足を運ぶとなんとなく好きな店が出来てくる。

自分の好みにドンピシャなセレクションのお店。

「THE 33 KING」という名前のお店。

最初は東京か他県の店だと勝手に思っていた。

ひょんなことからその店が名古屋にあること知り、実際に行ってみることに。

 

 

DJ ISHIURA氏が大須で営んでいたレコード店、THE 33 KING RECORDS。

後に僕はこのレコード屋でバイトをすることになる。

そう、今では自分のレコード店を営む僕の、レコ屋人生のスタート地点だ。

そしてISHIURA氏とは、以来20年近くの付き合いか・・・

33 KINGのお話はまた今度詳しく書くとして、そんな素敵な出会いもあるレコフェスに、この度FAMも初参加する。

 

【全日本レコード&CD サマー・カーニバル 名古屋】

6/28(金)~6/30(日)

at 吹上ホール

 

先述した自分がレコフェスに対して思うことも、お客さんを迎える側となった今、可能な限り改善できたらなと思う。

FAMのセクションでFAMの商品に限ってだが、購入前の商品を試聴機で聴けるようにしようと思う。

全日程、店主tonとスタッフ若林の2人体制で出動し、どちらか1人はFAMのセクションに常駐する。

FAMの店舗に来たときと同じように「何かおすすめありますか~?」なんて質問にも対応するし、こちらから必要以上の情報を浴びせかける可能性もある。

その昔、33 KINGでレコ屋人生を始めた僕のように、将来FAMでバイトするかもしれないあなたとの出会いにも期待している。

さあ皆んな!レコフェスに行こう!

 

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

 

【全日本レコード&CD サマー・カーニバル 名古屋】

 

日時

6/28(金) 15:00-20:00

6/29(土) 11:00-20:00

6/30(日) 11:00-18:00

※こちらの期間中は、FAM 1Fレコード店は臨時休業となります

 

場所

名古屋市中小企業振興会館(吹上ホール) 3F 第2ファッション展示場(東会場)

名古屋市千種区吹上2丁目6-3

 

入場無料

 

参加店

⚫︎レッド・リング(東京)

⚫︎M3 Factory(東京)

⚫︎イエローポップ川口店(埼玉)

⚫︎グレイテスト・ヒッツ(愛知)

⚫︎サン・オブ・スリーサウンズ(愛知)

⚫︎hair & music parlour FAM(愛知)

⚫︎ルーツラウンジ(愛知)

⚫︎エボニー・サウンズ(静岡)

⚫︎KENT(静岡)

⚫︎ルークとアスカタスナ(三重)

⚫︎レコードあんぐらあ(大阪)

⚫︎BLUE SOUL RECORDS(大阪)

⚫︎ディスクビート(富山)

⚫︎ビーチ・パーティ(石川)

⚫︎フラミンゴ・レコーズ(福井)

⚫︎グルーヴィン(広島)

⚫︎大潮レコード(広島)