三世代世襲サンプリング
先日入荷した「Walter Murphy Band – Flight ’76 (ソウル・バンブル・ビー)」というレコード。
このレコードを発端に、19世紀末のクラシック曲から、なんとJ Dillaまでが繋がり、改めてサンプリングっておもしろいな~と実感させられました。
サンプリングっていうか、カヴァーも含まれるけど・・・
Walter Murphy Bandというグループの、”Flight ’76 (ソウル・バンブル・ビー)”という曲。
1976年にリリースされた楽曲で、当時流行っていたクラシック曲をディスコ・カヴァーしたもの。
まずはこちらをお聴きください。
この曲の原曲となったのは、ロシアの作曲家リムスキー=コルサコフが1900年に作曲したオペラ『サルタン皇帝』の中の間奏曲、「熊蜂の飛行」。
19世紀末。日本だと明治33年です。
これがWalter Murphy Bandの元になった、リムスキー=コルサコフの「熊蜂の飛行」
この「熊蜂の飛行」、熊蜂の羽音を模した音と親しみやすい曲調により、後世の多くの音楽家に愛されました。
次に紹介するThe Temple City Kazoo Orchestraも「熊蜂の飛行」を取り上げたミュージシャンの一つです。
自らの声で演奏する笛のような楽器 カズー を、11人?の大勢で吹きまくるアメリカのアホ楽団The Temple City Kazoo Orchestra。
そんなキワモノ楽団がクラシック曲をメドレーで演奏した、完全キワモノ楽曲”Kazooed On Classics”。
こちらの一節でも、リムスキー=コルサコフの「熊蜂の飛行」が演奏されています。
と、ここまではサンプリングではなくカヴァー。
そしてそのTemple City Kazoo Orchestra “Kazooed On Classics”をサンプリングしたのが、J Dillaの”Geek Down feat. Busta Rhymes”というわけです。
リムスキー=コルサコフ “熊蜂の飛行”
↓
The Temple City Kazoo Orchestra “Kazooed On Classics”
↓
J Dilla “Geek Down feat. Busta Rhymes”
国会議員の世襲が問題視されていますが、これは孫の代まで受け継がれた、三世代世襲サンプリングと呼んでいいでしょう!!!
サンプリングっておもしろい!!!
これを機に、「三世代サンプリングって他にあったかな~?」なんて考えてますが、ここのところ記憶を呼び出す力がめっきり減退いたしまして・・・
あ~これなんの曲だったっけ~みたいなのが、全く思い出せなくなっているんです・・・
あ~アレだ!あの~アレ!そうそうアレのアレ!みたいな・・・
要は物忘れが激しくなっているのです・・・
年取ったから仕方ないと諦めていては、脳が死ぬばかりなので、なんとか一例絞り出しました。
次は孫側から紹介してみます。
まずはKanye West (現Ye) の、2007年の楽曲”Stronger”
これの元ネタが、2021年に惜しくも解散してしまったDaft Punkの、2001年の名曲”Harder, Better, Faster, Stronger”
そしてそしてその元ネタ、Kanye West “Stronger”から見て爺ちゃんにあたるのが、Edwin Birdsongというミュージシャンの1979年楽曲”Cola Bottle Baby”
他にもこんなのあるよっていう三世代サンプリングがありましたら、ぜひ教えてください。
これを機に、サンプリング・ミュージックに興味を持ってくれたら嬉しいです。
ちょっと変化球なサンプリングのお話でした。
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