
民謡を聴いてみる
おそらく多くのレコード屋で蔑ろにされているであろう、「日本民謡」に焦点を当ててみようと思います。
僕ももう長い間中古レコードの業界に居ますが、これら民謡のレコードって凄くぞんざいな扱いを受けていると思うんです。
レコードが買取に持ち込まれて中身が民謡だと「ああ、民謡ね、はいはい」みたいな感じでがっかりだったり、持ち込んでも値段が付かず突っ返されたりと・・・
でも本当に価値のない物なのかな?
古きを愛するのが中古レコードを扱う者の心構えなら、古くから伝わるこれら民謡こそ愛するべきなのでは?と思い、この度じっくりと耳を傾けてみることにしてみました。
ただ僕は伝統の継承者ではありません。
音楽を愛する1人のリスナー、魅力的な音楽を皆さんに紹介する1人の中古レコ屋店主として、新しい視点でMINYO NEXT STANDARDを提唱していきたいと思います!
今回民謡のレコードを聴きまくって感じたこと。
聴いていると、DNAレベルで疼くんですね。やっぱり僕は日本人なんだなあとつくづく思いました。
アフリカ音楽を筆頭に、世界各国の音楽を探求する僕にとっては、ワールド・ミュージックの一つとして聴くのもアリだなと感じました。
スピリチュアルな響きを持つ楽曲や、フォルクローレのような郷愁を感じる曲、聴きようによってはファンキーに響くもの、盆踊り好きの二階美容師がつい踊りだすリズムなどなど。
耳は成長します。
様々な音楽を聴き、様々なジャンル、年代を渡り歩くうちに、過去の自分では聴こえなかった音を感じたり、想いを感じ取ったりするようになります。
昔嫌いだった曲を、今では好きになってたり。
シングル曲を目当てに買ったアルバムだけど、聴いてるうちに地味〜な曲の方が好きになってたり。
僕の場合はこう聞こえた民謡も、あなたの耳で聴くとまた違う世界が広がるはずです。
ぜひこの機会に日本各地に伝わる伝統的な音楽に耳を傾けてみてください😊
僕のお気に入り曲をたっぷりと動画に撮りました。
インスタグラムから試聴可能ですので、ぜひ聴いてみてください!
この投稿をInstagramで見る
裏声で「ホーハイ ホーハイ」と歌う、独特なスピリチュアル感を持った津軽の“ホーハイ節”
青森の民謡酒処 りんご茶屋の5周年記念盤には、津軽三味線のみで演奏される”じょんがら節”の唄抜きインストVer. “曲弾き”を収録
広島 呉の“音戸の舟唄”は、フォルクローレのような郷愁と望郷の響き。
本條秀太郎による伊豆諸島の島唄をメドレー形式で歌った“島めぐり”は、純粋な日本民謡とは異なるスピリチュアルな土着感を持った異色のサウンド。
昭和の名歌手 三波春夫が歌う“花笠音頭”は、僕の耳がおかしくなってるだけかもしれないが、とてもファンキーに聴こえる。
山梨の“武田節”は、切り取り方によってはビートメイキングが出来るんじゃないか?
盆踊りアンセム、いや、二階美容師アンセム、“炭坑節”
以前に石垣島〜竹富島を訪れて以来、虜になってしまった島唄“安里屋ユンタ”は、江利チエミの歌唱にラテン・キューバンなナイスなアレンジ。
最後の「細川たかし – 望郷/民謡アルバム」は、驚きの全編ファンキー・ディスコ・アレンジの民謡アルバム。
帯などにも特にその明記はなく、ぱっと見は純粋な民謡アルバム。なのに中身はファンキーという意味不明な作品
民謡を求めて買った爺ちゃん婆ちゃんは腰を抜かすだろ。
これぞ日本独自の進化を遂げた、演歌民謡ディスコ・ファンクの怪作。
普段お店にセレクトしているレコードと同じベクトルで、一枚一枚レコメンドしてあります。
耳で聴くんじゃない!DNAで聴くんだ!!!
民謡、なかなかええですぞ!誰かの耳に刺さりように!
一部の商品を除き、オンラインショップで試聴&購入が可能です。
お近くの方は店頭受取も便利ですので、ぜひご利用ください。
オンラインショップはこちら